【不労所得】元証券マンが教えるほぼノーリスクな異業者同通貨両建て(サヤ取り)の詳細とその始め方

FX 不労所得
この記事では異業者同通貨両建て(サヤ取り)についての詳細と
実際の取引の始め方について解説しています。

異業者同通貨両建て(サヤ取り)とは

異業者同通貨両建て(サヤ取り)とはほぼノーリスクで
スワップポイントが不労所得のように受け取れる投資方法です。

価格差を利用して利益を得る方法で裁定取引(アービトラージ)とも言います。

この異業者同通貨両建て(サヤ取り)は
他より高いスワップポイントを受け取れるFX業者
1つの通貨ペアをある価格である量を買います。
そして、それとは別に他より支払うスワップポイントが低いFX業者
同じ通貨を同じ価格、同じ量だけ売ります。

そうすることで、2つの口座を合わせた損益は
プラスマイナスゼロの取引になります。

同じ通貨を同じ量取引してるので、価格が上がると
買い口座でプラスになっていても、
売り口座の方で同じだけマイナスが出ているからです。

この取引だけを放置していてもこれだけだと利益が出ませんね。

しかし、FXではスワップポイントというものがあります。

スワップポイントとは「金利差調整分」と呼ばれ、
2国間の金利差から毎日受け取れる利益の事です。
利息のようなものですね。
内容はこんな感じです。


(引用:外為どっとコム)

FXで取引を行うと買い口座では決められたスワップポイントを受け取れます。
反対に、売り口座ではスワップポイントを支払わなければなりません。

異業者同通貨両建て(サヤ取り)ではこのスワップポイントの仕組みを利用します。

買い口座と売り口座の損益はプラスマイナスゼロになるように取引していますので、
受け取るスワップポイントと支払うスワップポイントの差額が利益になります。

例えば、以下の取引をそれぞれの別のFX業者の口座で行います。

買い口座(スワップポイント 60円/日)
トルコリラ円を13.5円で1万通貨買う
売り口座(スワップポイント -50円/日)
トルコリラ円を13.5円で1万通貨売る

すると、取引自体の損益はプラスマイナスゼロ。

しかし、スワップポイントの差額

利益 10円/日
(買いスワップ60円-売りスワップ50)

が利益になります。

スワップポイントが変わらないとすると、
理論上、この10円を毎日受け取ることになります。

何もしなくても、です。

これをレバレッジ3倍で行うと
約4%の期待利回りがあります。

・135000円(トルコリラ円1万通貨)×2口座=270000円

・270000円÷3(レバレッジ3倍)=90000円(2口座合計)

・3650円(スワップ差額10円×365日)÷90000円=4.05%

ほぼノーリスクでこの利回りは美味しいですね。

異業者同通貨両建て(サヤ取り)のメリット

それでは、異業者同通貨両建て(サヤ取り)のメリットは
どういったものが挙げられるか見ていきましょう。

ノーリスクでスワップポイントを受け取れる

トルコリラ、メキシコペソ、南アフリカランドのような高金利通貨は
スワップポイント投資で良く利用されます。

FX業者も高金利通貨のスワップポイント投資をすすめていたりしますね。

しかし、こういったスワップポイント投資をしていた方は
損をしてやめてしまいます。

それは、何故かと言うとコツコツとスワップポイントを貯めていても、
年に1度くらいある暴落によってそれまで貯めてきたスワップポイントを
上回る損を出してしまうからです。

これは高金利通貨に共通する価格の変動性の大きさが影響しています。

以下はここ5年間のそれぞれの通貨の1年間の変動率を比べたものです。

トルコリラ メキシコペソ 南アフリカランド
2016年 25.43% 27.36% 35.41%
2017年 15.59% 19.58% 18.92%
2018年 49.10% 14.51% 34.22%
2019年 18.51% 13.15% 21.73%
2020年 36.16% 29.75% 38.27%
平均 28.95% 20.87% 29.71%

ちなみに、ドル円の1年間の最大変動率は16.71%なので、
それに比べると、高金利通貨の価格が大きく動きやすい
というのが理解できると思います。

また、株価が暴落するような時は、
真っ先に高金利通貨が売られます。

それは、投資家が高金利通貨で運用していたお金を
安全な投資対象に移すためです。

こういう暴落が定期的に起きるのが、高金利通貨のスワップポイント投資です。

しかし、この異業者同通貨両建て(サヤ取り)だと、
資金管理さえしっかりとしていれば、
暴落によって大きな損を出す可能性が極めて低くなり、
ほぼノーリスクでスワップポイントが受け取れます。

上の表にもあるように変動率が比較的低い通貨は、メキシコペソです。

また、トルコリラ
1万通貨あたり50円~60円のスワップポイントが受け取れますので、
資金効率が高金利通貨の中でも良いという特徴があります。
※メキシコペソは10万通貨当たり80円~90円、
南アフリカランドは10万通貨当たり100円~110円です。

ですので、この異業者同通貨両建て(サヤ取り)に最適な通貨は
メキシコペソトルコリラになると考えています。

チャートに張り付いている必要がない

通常のスワップポイント投資では、常に価格が気になってしまい、
時間があれば、携帯やパソコンでチャートを見てしまいます。

価格が上がったら、
値上がり益とスワップポイントで、ウキウキ。

反対に、価格が下がればスワップポイントはもらえますが、
それ以上に損失が出てしまって、ガッカリ。

しかし、異業者同通貨両建て(サヤ取り)は
同じ通貨を片方の口座で買って、片方の口座で売るので、
基本的に損益はプラスマイナスゼロになります。

価格が上がっても、下がっても関係ないので、
チャートに張り付く必要がありません。

価格が下がっても気にする必要がない

高金利通貨は変動性が大きく、定期的に暴落する傾向が高いです。

通常のスワップポイント投資だと1つの口座で買ったままなので、
価格が下がると受け取るスワップポイント以上に
損失が膨らんでしまう可能性があります。

しかし、異業者同通貨両建て(サヤ取り)だと
1つの口座でその通貨を売っているので、
その口座の利益で買い口座のマイナスを帳消ししてくれます。

だから、価格の下落を過度に気にする必要がありません。

異業者同通貨両建て(サヤ取り)のデメリット

次に、異業者同通貨両建て(サヤ取り)のデメリットです。

スワップポイント投資より利回りが減る

異業者同通貨両建て(サヤ取り)は高金利通貨を買うだけの
スワップポイント投資と比べると利回りが少なくなってしまいます。

上記のトルコリラ円の例でいうと、
スワップポイントは1日当たり60円受け取れます。
しかし、異業者同通貨両建て(サヤ取り)の場合ですと
1日当たり10円と減ってしまいます。

ロスカットに注意

暴落が起きると、買い口座の方で大きな含み損を抱えることになります。

この場合、買い口座にある程度余裕をもった資金を入れておかないと
買い口座の証拠金が取引を維持するのに必要な証拠金を下回り
ロスカットされてしまう可能性が出てきます。

片方の口座がロスカットになると
異業者同通貨両建て(サヤ取り)を維持できなくなってしまいます。

2つの口座を開設しなければいけない

異業者同通貨両建て(サヤ取り)では、買い口座と売り口座の2口座が必要になります。
ですので、2つの口座が必要になるため、口座開設などの手間がかかります。

スプレッド回収期間に注意

この異業者同通貨両建て(サヤ取り)を行うと、
ほぼノーリスクで不労所得として、スワップポイントが受け取れます。

しかし、このサヤ取りを行ってしばらくの間は、
買い口座と売り口座の損益とスワップポイントのトータルは
プラスにはなりません。

なぜなら、買い口座、売り口座それぞれの口座で
スプレッドがあるからです。

スプレッドは、買値と売値の差です。

スプレッドは買い口座、売り口座それぞれにスプレッドはかかるので、
そのスプレッド以上のスワップポイントを受け取って初めて
プラスマイナス0の状態という事になります。

それまでの期間がスプレッド回収期間になります。

例えば、トルコリラ円で異業者同通貨両建て(サヤ取り)を行う際のスプレッドが
買い口座、売り口座ともに1.7銭だったとします。

すると、買い口座、売り口座合わせて3.4銭(1.7銭×2口座)
のマイナスからスタートすることになります。

1万通貨の場合、3.7銭は
370円(0.037×1万通貨)です。

つまりこの場合、スワップポイントのトータル損益が+370円以上に
なって初めて
利益が出ることになるわけです。

注文方法簡単3ステップ

つづいて、実際にこの異業者同通貨両建て(サヤ取り)を
行うための3ステップを紹介します。

STEP1 買い注文用の業者を選ぶ

異業者同通貨両建て(サヤ取り)は、
FX業者を分けての両建てですので、
買い注文を出す口座と売り注文を出す口座を分ける必要があります。
ですので、まず買い注文を出すfx業者を選び、口座開設をします。

買い注文を出す業者では受け取るスワップポイントが一番高い業者を選びます。

異業者同通貨両建て(サヤ取り)は
高金利通貨で行うことをお勧めします。

STEP2 売り注文用の業者を選ぶ

次に、売り注文用のfx業者を選び、口座開設します。

売り注文を出す業者では支払うスワップポイントが一番低い業者を選んでください。

STEP3 それぞれの口座で同じ通貨、同じ量、同じ価格で注文する

実際に、注文を出す方法は、以下の方法があります。

ただし、同じ通貨ペアでもFX業者によってスプレッドが違うので、
その通貨ペアの表示されている買値、売値も若干違ってしまいます。

全く同じ価格で約定することは少ないので
約定価格に大きな差がなければ問題ありません。

両方の口座それぞれで成行注文を約定させる

買い口座で買いの成行注文を出し、
すぐに売り口座でも売りの成行注文を出します。

少し約定価格はずれてしまうかもしれませんが、
そんなに大きな差がなければ問題ありません。

買い口座、売り口座で指値注文で約定させる

ある通貨を買い口座で13.5円の指値で買い注文、
それとは別の売り口座で13.5円の指値で売り注文を出す

買い口座

13.5円で1万通貨を買う

売り口座

13.5円で1万通貨を売る

こんな感じですね。

ただし、この場合もFX業者によって、同じ通貨でも買値と売値のスプレッドが違うので、
約定するタイミングがずれてしまうのは、どうしようもありません。

【最新】トルコリラ円、メキシコペソ円スワップポイント比較

異業者同通貨両建て(サヤ取り)は高金利通貨で行い、
さらに受け取るスワップポイントが多いFX業者と
支払うスワップポイントが低いFX業者を選ばないといけません。

高金利通貨であるトルコリラ円メキシコペソ円
受け取るスワップポイントが高いFX業者
支払うスワップポイントが低いFX業者は以下になりますので、
ぜひ参考にしてください。

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